きたごう行政書士事務所よりお知らせ

補助金の「辞退」について【更新】

補助金は申請してから採択されるまでの間に、時間があります。1~2か月間、このご時世ですから様々な要因で、申請時から状況が変わり、補助事業を遂行してゆく事が、必ずしも会社のためにならないこともあります。

補助金が採択されても、上記のようにやむを得ない場合、「辞退」することができます。

今回はそんな「辞退」についての手続きについてお話したいと思います。

「辞退」するにも届出が必要

正確には「辞退」するというのは採択後すぐに行う場合です。

交付申請まで行って、途中でやめる場合は「中止・廃止届」が必要です。

その2つのケースについてお話したいと思います。まずは、「採択辞退」です。

「事業再構築補助金」の採択辞退

事業再構築補助金の場合、申請から採択発表まで2カ月程度はかかるため、途中で会社の状況により、また市場の動向、取引先の変化などにより辞退することもあり得るかと思います。

せっかく厳しい審査を乗り越えたので、なんとか実現したいとは思うかもしれませんが、辞退するというのは立派な経営判断ですし、英断であると思います。

手続きに関しては、Jグランツから行います。

マニュアルをよく見ながら進めてください。辞退した場合は、再度やっぱりやります。はできないのでお気を付けくださいね。

辞退届マニュアル

辞退理由を記載しますが、たとえば

「申請時より物価上昇・原材料上昇の影響を受け、導入予定であった設備の値段が申請時より10%値上がりする見込みと導入予定元の事業者より連絡があった。他事業者にも見積もりを依頼したが、同様の理由から本補助事業での導入が難しくなり、やむを得ず、採択辞退を行う。」

といった理由を記載します。

事業再構築補助金、交付決定以降の「補助事業中止(廃止)承認申請」

交付決定以降にも同様の理由が起きうる可能性もあります。

既存事業が様々な理由で売上減少などが起こり、新事業へ転換するリスクを負えなくなってしまった。物不足により、実施期間中の納品がまず見込めなくなってしまった。などです。

この場合、「様式3-2 補助事業中止(廃止)承認申請」をJグランツから行います。

これも上記と同様、「理由」を記載し、申請をしてください。

ものづくり補助金の採択辞退

正確に言うと、ものづくり補助金の場合は「採択辞退」という手続きではなく、「補助事業中止(廃止)申請」を行うことになります。

まずはこの申請に関して、「地域事務局」または「ものづくり補助金事務局」にご相談の上、「様式3-2」を記載し、提出することになります。

これにも、中止(廃止)の理由を記載してください。

ものづくり補助金の場合は事務局とよく相談をして申請するようにしてください。

小規模事業者持続化補助金の辞退

小規模事業者持続化補助金の場合、辞退に関しては「採択辞退」「事業の中止(廃止)」のパターンがあります。

採択辞退というのは「交付決定前」つまり、採択発表後、交付決定通知が届く前です。経費になんの問題もなかった場合は割とすぐ届きますが、経費に問題があった場合、修正の連絡が来ます。

割と経費内容に対象外経費などの問題があり、ここで考えることが多いです。私にもこのタイミングでこういったケースでの辞退の相談が多いです。

さて、手続きについて採択辞退に関しては、届出を出すことになっております。

申請はJグランツより行います。郵送でも出来なくはないです。

また、途中で状況が変わり、中止・廃止したい場合はこれは上記2つの補助金通り、「補助事業の中止(廃止)申請書」を提出します。様式は下記です。

※商工会議所様式です。

採択辞退・取り下げ・廃止・中止の申請はしっかり相談の上

様々な事情で採択を取り下げる、また交付決定はされたけれど事業の途中で状況が変化し、新規事業に取り組むことが難しくなった。

こういった場合はお早めに申請・届出をするようにしてください。

認定支援機関や、商工会・商工会議所など補助金に応じた相談先にまずはご相談。

また、一度辞退・取り下げ・中止廃止した補助事業は再開できません。やっぱり採択そのままで!とはいきませんので、よくよくご相談を。

とはいえ、無理に補助金目当てで遂行する事もないです。決断は事業者さんの意思が第一です。

先にも言いましたが、その決断は「英断」です。

ご相談はお気軽に

採択されたけれどどうしよう、はじめてみたけれど既存事業と新規事業のバランスが取れない・・

など、辞退する、しないに関わらず、何か話を聞いてほしいでも大丈夫ですのでお気軽にお問い合わせください。

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